みとぅーの“ひとり”奄美まちセン計画
こんにちは。港区まちづくりセンターの「みとぅー」です。
生まれも育ちも大阪ですが、ルーツは沖縄と奄美大島にあります。
奄美の加計呂麻島(かけろまじま)への移住を計画中です。
父方の祖父は、琉球王国の乳母の家系に生まれました。
母方の祖父母シゲキとエツエは加計呂麻島の嘉入(かにゅう)出身です。
若い頃の祖母を知る方が、「えとぅー(エツエ)は泳ぎが得意で、素潜りで魚や貝を採ったり、向こうの島まで泳いで行っていたよ」と遠くの小さな島を指差しました。
海女さんになりたいと弟子入りを考えたことがあるほど、私も水が好きです。
都会ではジムの大浴場と市民プールが心のオアシスになっています。
兵庫県尼崎市で嘉入会が開かれています。加計呂麻島の嘉入から関西に移り住んだ人たちの同郷の会です。10年ほど前、会の創立70周年を祝い「故郷に帰ろうツアー」が企画されました。
ちょうど私は結婚したところで、新婚旅行の予定もなく、高齢となった祖父母の代わりに加計呂麻島へ行ってみることにしました。夫婦二人に私の母、ちょっと変わったハネムーンになりました。
季節は9月、台風と豊年祭まっただ中です。
奄美大島から加計呂麻島までフェリーに乗って25分、そこから車で島を横断して10分ほどで嘉入に着きます。
道中、木が倒れていて、大丈夫かなと少し不安になりました。ずいぶん秘境に来たなあという感じでした。
嘉入に着くと、小さな入り江とサンゴの砂浜がありました。遠くにはえとぅーが泳いで行った島が見えました。不思議と「ここや、帰って来た」と懐かしい気持ちになりました。
豊年祭、集落ごとに異なる祭りが受け継がれています。仮面を被ったり、大きな花飾りを持って踊ったり、大蛇が出てきたり。そして、島の男は決まって相撲を取ります。
私のルーツは南の島で、そのせいか寒いのは大の苦手で、なんとなくいつかは沖縄か奄美に移り住もうと思っていて、でもそのいつかはたぶん45才くらいで、和歌山や滋賀で田舎暮らしする友だちの近くで「田舎慣らし」してから、移住しようかなと思っていました。
「住みたい田舎があるんやったら、45まで待たなくても、いま住んでみたらいいやん」と移住された方に言われました。
ほんまや。
ここ3年、加計呂麻島に通って家を探しています。嘉入の人たちとも仲良くなりました。大阪では、まちセンの傍ら、沖縄・奄美料理の見習いをしています。エイサーと奄美の民謡も習っています。
大阪と奄美を結ぶ「まちセン」になりたいなあ。(つづく、きっと)
取材・文:梶原千歳
イラスト:阿竹奈々子
挿 絵:新垣未来
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