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「かば」ってどんな映画?

1980年代の西成区を舞台に被差別部落出身や在日外国人の生徒たちと向き合った中学教師たちを描いた映画「かば」。第41回なにわ人権展では同映画の上映・監督作品解説を実施し、「人権とはなにか」を考えます。

STORY

阪神タイガースのリーグ制覇に日本中が沸く1985年の夏、蒲(かば)先生ら教師たちは問題のある生徒たちへの対応で手を焼いていた。

ある日臨時教員として加藤先生が赴任してくるが、初日から生徒に受け入れてもらえず自信を喪失。先輩教師の蒲先生は「今、子どもらは加藤先生を試しとるんや。ただ教師と生徒の関係ではアカンねん」と、得意の野球で生徒と向き合うことを勧める。

登校拒否になった転校生。家庭を顧みない母親。酒浸りで在日朝鮮人の父と暮らし妹の世話をする女生徒。出身地を恋人に告白することができない卒業生。服役中の父親に代わって家庭を支える野球部主将。蒲先生ら教師たちは、それぞれの事情を抱えた生徒たちと正面から向き合い、時には生徒の家庭へ強引に入りこんでまで彼らの生き方を模索する。

Introduction

川本監督が実在した教師・蒲益男と生徒たち、同僚の教師たちとの出来事と、大阪・西成という地域との関わりについて取材を重ねるなかで生まれた。セリフの一つ一つにまで取材で聞いた生の声にこだわったと川本監督がいうように、出自、偏見、校内暴力、すさんだ家庭・・・描かれる一つ一つのエピソードは迫力があり、子どもたち、教師たちの言葉はリアルで生々しい。

笑って、泣けて、心温まる「かば」の物語は、完成前に2万人以上のサポーターが集まった。完成後いち早く日本で最も古い歴史を持つボランティア主体の映画祭「湯布院映画祭」での特別上映が決定し、その後各地で上映。

2025年3月には、全国上映制覇を果たしている。

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《講演者プロフィール》

「かば」制作総指揮・原作・脚本・監督

川本貴弘さん

独学で映像制作を学び、フリーの映像ディレクターとして活動後、自主制作映画「ドラゴンマーケット」で初監督、第3回インディーズ・ムービー・フェスティバルで審査員特別賞を受賞。

『秋桜残香』(2005)『傘の下』(2012)を監督

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